ボーイスカウト・カブ隊のさだめから考えたこと。

こんにちは。前向きに悩んでいる人を応援したい!はぴ・ぽじです!

今日は、ボーイスカウトのカブ隊のさだめについて紹介します。

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ボーイスカウトに携わる人はもちろん、子どもと関わる仕事をしている人、子どもと関わることが好きな人にオススメの記事です。

それでは、いってみよう!

カブスカウトの約束

カブ隊のさだめについて、話すためには、まずカブスカウトの約束についてお話しする必要があります。

カブスカウトの約束は以下の二つ。

ぼく(わたくし)は、

まじめにしっかりやります

カブ隊のさだめを守ります

この約束は、ビーバースカウトからカブスカウトへ上進する時に、上進するスカウトが自ら団の仲間の前で唱えるものです。

「まじめにしっかりやる」というのは、自分自身に対する約束です。カブスカウトとして活動している時だけではなく、普段学校で生活している時も、家にいる時も、スカウトとしての自覚を持っていましょう!というのが、自分自身に対する約束です。

約束の二つ目に出てくるのが、カブ隊のさだめです。こちらは、カブ隊の決まりのことで、他の人、たとえば、隊長や、周りの大人の人との約束です。

ここで、「カブ隊のさだめを守ります」と言っている以上、さだめとは何なのか知っている必要がありますね。

カブ隊のさだめ

それでは、次にカブ隊のさだめについてみてみましょう。

1.カブスカウトはすなおであります。

2.カブスカウトは自分のことを自分でします。

3.カブスカウトはたがいに助けあいます。

4.カブスカウトはおさないものをいたわります。

5.カブスカウトはすすんでよいことをします。

覚え方

さだめは全てカブスカウト年代の子どもにも伝わるようなわかりやすい言葉で作られています。内容も、どれも素敵なものばかりです。

すなおで、自分のことは自分でやり、互いに助け合い、幼いものをいたわり、すすんでよいことをする。

これは、子どもの頃だけでなく、大人になってからも必要なことです。身近にこういう人がいたら、きっと尊敬してしまうと思います。

ところで、この素晴らしいさだめですが、どんなに素晴らしくても、いつ何時でも思い出せる位になっていなければ、普段の行動の指針にすることは到底できません。

つまり、このさだめを行動の指針にまで落とし込むには、まずさだめをしっかり覚える必要があります。

5つも覚えられないよ!っていう人こそ、必見の覚え方があります。

それは、「すじたおす」というキーワードです。勘のいい人は気づいているかもしれませんが、5つのさだめの「カブスカウトは」以降の頭の文字を順に繋げて読むと、「すじたおす」になります。

カブスカウト年代の子どもは、暗記する力もすごくありますし、こういう語呂合わせのようなものが大好きです。前に一度「すじたおす」を説明したところ、ほとんどのスカウトが短時間でさだめの5項目全部を言えるようになっていました。

すじたおすの使い方

新年度の頭の頃に、「すじたおす」を紹介すれば、その後もずっと使うことができます。たとえば、キャンプの時、親がスカウトの寝袋を畳んでいたとします。親は子どものことを思ってやってあげているのですが、子どもの自立を考えた場合、これはあまりいいこととは言えませんよね。でも、親を注意するのも難しい。スカウトに「自分でやりなよ」ということもできますが、やはり親の前だと注意するのが難しいということもあるでしょう。

そんな時、すじたおすを使えば、 「◯くん、すじたおすの『じ』なんだっけ?」 「自分のことは自分でやる」 「そうだね。せっかく一年に一回、寝袋を畳めるチャンスだから、自分でやってみよっか」 と声を掛けることもできます。

さだめの確認をしているという建前があるため、スカウトも親もバツの悪い思いをしないですむのではないでしょうか。

注意するだけでなく、「すじたおす」を使ってスカウトを褒めることもできます。たとえば、カブスカウトビーバースカウトを手伝ってあげていたら、「すじたおすの『お』ができてるね」ということができます。

カブ隊のさだめは、指導者のためにこそ必要である

こうやって書いてくると、中には「別に普通に褒めたり叱ったりすればいいじゃん。わざわざすじたおすを使う必要ってあるの?」という人もいると思います。

ここで、声を大にしていいたいことがあります。

すじたおすは、スカウトのためにではなく、指導者のためにこそ必要だということです。カブスカウトのさだめは、指導者のためにこそ必要である!と言い換えることもできます。

それはなぜか

一度でも、職場やサークルでリーダーをやったことがあったり、誰かを褒めたり叱ったりしなければならない立場にいたことがある人はわかると思うのですが、、、

褒めたり、叱ったりすることの基準を見つけるのは非常に難しいのです!

簡単そうに見えて、ものすごく難しいんです。子どもを褒めたり、叱ったりすると、子どもは自然と何をして良くて、何をしてはいけないのかを学びます。その時に、ただ単に「これはよい」「これは悪い」というだけでは考える力はつかないし、大人が言ったことだけしか学びません。しかし、「こういう理由で、これはしてもいい」「こういう理由で、これはしてはいけない」と教えれば、子どもはその親、その大人の前でなくても、自分の判断で行動が取れるようになります。

A「先生が廊下は走っちゃいけないと言ったから、走らない。」

のではなく、

B「廊下を走ると、すべって転んで怪我をしてしまうことがあるかもしれないから、走らない。」

同じ走らないという姿勢は同じでも、私が育てたい子どもはBの考えをできる子どもです。Bの考えをできる子どもにするには、子どもに関わる大人が確固たる信念を持っていないといけません。

そして、その信念を見つけるのは本当に難しいのです。大学で教育について4年間学んだ私が、新卒で教師にならなかったのは、大学在学中にその信念を見つけられなかったからです。

ボーイスカウトでは、褒めたり叱ったりする時に必要不可欠な信念をあらかじめ提示してくれています。それが、カブ隊のさだめなのです。

A「隊長が怒るから◯◯しない。」

のではなく、

B「カブ隊のさだめに反しているから、◯◯しない。」

現れる行動は同じであっても、Aだと隊長が見てないところでは悪さをする可能性もあります。

判断基準が人にあるのではなく、自分自身の良心によって判断できるような子どもを育てたい。これが私の願いです。

以上、カブ隊のさだめから、色んなことに思いを馳せてみたはぴ・ぽじでした。